この記事のポイント
- 日本の化粧品輸出額は 2023 年に約 9,400 億円規模(HSコード 3304、財務省貿易統計)。中国・香港・台湾・韓国・米国の上位 5 市場で全体の 7 割以上を占める
- 海外輸出の成否は「①規制対応 ②販路設計 ③デジタル発信」の 3 軸が同時に成立するかで決まる。1 つでも欠けると参入後 18 ヶ月以内に売上が頭打ちになる
- 中国(NMPA・備案制/注冊制)、EU(EC 1223/2009 + Responsible Person)、米国(MoCRA 2022)、韓国(MFDS)、ASEAN(ACD)の 5 規制体系をまず理解する
- 越境 EC スタートなら初期投資 150〜400 万円・準備期間 3〜6 ヶ月。現地法人/卸ルートは初期 1,000 万円〜・準備 12〜24 ヶ月が目安
- UDX が支援した化粧品メーカー約 18 社のうち、初年度に海外売上 1,000 万円超を達成した企業は全社「1 ヶ国・1 チャネル・1 製品ライン」に絞り込みからスタートしている
日本の化粧品は「品質・安全性・処方技術」で海外から高い評価を受け、輸出は国内市場の縮小を補う成長ドライバーになっている。経済産業省「化粧品出荷統計」によれば国内化粧品市場は約 2.7 兆円で成熟期に入った一方、財務省貿易統計の化粧品輸出額(HSコード 3304)は 2018 年の約 5,600 億円から 2023 年には約 9,400 億円規模へと約 1.7 倍に伸びた。J-Beauty は欧米の Clean Beauty・Skinimalism トレンドと親和性が高く、中国でも反転の兆しが見える。
ただし「製品が良ければ売れる」は化粧品輸出では成立しない。各国の化粧品規制は薬機法以上に細かく、ラベル 1 行・成分 1 つの違いで通関拒否や行政処分につながる。本ガイドでは中小化粧品メーカーが海外輸出を成功させるための 市場選定 → 規制対応 → 販路設計 → デジタルマーケ → ブランディング の 5 ステップを、規制名・数字・コスト・期間を含めて実務レベルで解説する。
結論:日本の化粧品輸出は中国依存の構造から、東南アジア・北米・欧州への多角化フェーズに入りつつある。中国比率が下がる中でも、輸出全体は伸びている。
財務省「貿易統計」HSコード 3304(美容用又は化粧用の調製品)のベースで、近年の化粧品輸出額は以下のとおり推移している。
| 年 | 輸出額(概算) | 主要輸出先トップ 5 |
|---|---|---|
| 2018 年 | 約 5,600 億円 | 中国・香港・台湾・韓国・シンガポール |
| 2019 年 | 約 6,300 億円 | 中国・香港・台湾・韓国・米国 |
| 2020 年 | 約 7,300 億円 | 中国・香港・台湾・韓国・米国 |
| 2021 年 | 約 8,300 億円 | 中国・香港・台湾・韓国・米国 |
| 2022 年 | 約 8,800 億円 | 中国・香港・台湾・米国・韓国 |
| 2023 年 | 約 9,400 億円 | 中国・香港・台湾・米国・韓国 |
(出典:財務省「貿易統計」HSコード 3304 年間値・暦年ベース)
2018 年から 2023 年で中国向け輸出比率は約 5 割から 4 割台まで下がった一方、米国・台湾・韓国の伸びが顕著で、地理的分散が進んでいる。
経済産業省「生産動態統計(化粧品出荷統計)」によると国内化粧品出荷額はコロナ前の 2019 年に約 1.7 兆円のピークを記録した後、2020〜2021 年に 1.4 兆円台まで縮小し、2023 年に約 1.6 兆円へ回復している。小売段階を含む化粧品市場全体は約 2.5〜2.7 兆円規模で 成熟・低成長 が続く。中小メーカーにとって、国内シェア争いだけでは年商成長率を維持しにくい構造になっており、輸出は「やるか/やらないか」ではなく「いつ・どう始めるか」のフェーズに移行している。
欧米市場で J-Beauty は「Clean Beauty」「Skinimalism」「Slow Beauty」というトレンドと結びついて受容されている。
中国市場では K-Beauty に押された時期を経て、2023〜2024 年に 「日系の落ち着いた高機能スキンケア」 へ揺り戻しが起きている。小紅書(RED)での「日系護膚」「日本药妆」キーワードの検索量は前年比で 2 桁成長を維持している。
結論:化粧品輸出で最も多い失敗は「最初の 1 ヶ国の選定ミス」。最低 3 ヶ国を 7 軸でスコアリングし、70 点超の国に絞り込むのが UDX 推奨手順。
| 市場 | 市場規模感 | 規制難易度 | 参入推奨度 | 主要販路 |
|---|---|---|---|---|
| 中国本土 | 約 5.6 兆円・世界 2 位 | ★★★★★(NMPA 注冊/備案) | 中長期で必須 | 天猫国際 → NMPA 一般貿易 |
| 香港 | 約 1,200 億円・再輸出ハブ | ★(規制ほぼなし) | 入門に最適 | 卸・百貨店・SaSa・Bonjour |
| 台湾 | 約 4,000 億円 | ★★(TFDA) | 入門〜中期 | Shopee Taiwan・PChome・百貨店 |
| 韓国 | 約 1.4 兆円 | ★★★(MFDS) | 中期 | Olive Young・Coupang・Kakao |
| 米国 | 約 11 兆円・世界 1 位 | ★★★(FDA + MoCRA) | 中長期 | Amazon US・Sephora・Credo・Ulta |
| EU 主要国 | 約 9 兆円(域内) | ★★★★(EC 1223/2009) | 中期 | Sephora・Douglas・Cult Beauty |
| シンガポール | 約 1,000 億円 | ★★(HSA) | 入門に最適 | Sephora SG・Shopee SG・卸 |
| タイ | 約 3,500 億円 | ★★★(FDA Thailand) | 中期 | Lazada・Sephora TH |
(市場規模は Euromonitor・Mintel・各国統計局公表値の概算・2023〜2024 年ベース)
UDX が化粧品メーカーの進出国選定で使うスコアリング軸は以下。それぞれ 10 点満点で評価し、重み付けして合計する。
| 評価軸 | 重み | データソース | 化粧品特有のチェックポイント |
|---|---|---|---|
| 市場規模(カテゴリ別) | 20% | Euromonitor・Mintel・JETRO | スキンケア/メイク/フレグランス/ヘアケア別の市場規模 |
| 市場成長性(CAGR) | 15% | Statista・Mintel | カテゴリ別の今後 3 年予測 |
| J-Beauty への需要 | 15% | 越境 EC 流入データ・小紅書/TikTok 投稿数 | 「Japanese skincare」「日系護膚」検索ボリューム |
| 規制対応コスト | 15% | JETRO・現地コンサル | NMPA 注冊・MoCRA・EU PIF 取得期間/費用 |
| 物流・関税 | 10% | JIFFA・FTA 適用可否 | 化粧品 HSコード 3304 の関税率・反ダンピング懸念 |
| 競合状況(K-Beauty 等) | 15% | 現地 EC ランキング・展示会調査 | 同価格帯の中韓ブランドのシェア |
| 既存接点 | 10% | 自社 CRM・展示会名刺 | 現地代理店候補・既存バイヤーの有無 |
評価合計が 70 点以上の国を「優先進出国」、50〜69 点を「2 年後検討」、50 点未満を「対象外」と分類する。
結論:化粧品輸出の規制は「①日本の薬機法(輸出時の証明) → ②輸出先国の登録・届出 → ③ラベル/成分要件」の 3 層で考える。国別の主要規制を網羅すれば、ほぼ全ての市場をカバーできる。
国内で「化粧品」として製造販売するには、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく 化粧品製造販売業許可 と 化粧品基準(厚生労働省告示) への適合が必要。輸出時には以下が問われる。
2021 年に施行された「化粧品監督管理条例」と関連実施規則により、化粧品は 普通化粧品(備案制) と 特殊化粧品(注冊制) に分類された。
| 分類 | 対象製品 | 手続き | 期間 | 費用目安 |
|---|---|---|---|---|
| 普通化粧品 | スキンケア・メイク・フレグランス等 | 備案(届出) | 1〜3 ヶ月 | 30〜80 万円/品 |
| 特殊化粧品 | 染毛剤・パーマ剤・日焼け止め・育毛・美白・除毛・防臭 | 注冊(許可) | 12〜24 ヶ月 | 200〜500 万円/品 |
主な義務:
- 中国国内の「境内責任者」設置:化粧品注冊人/備案人の代理として行政対応する現地法人
- 原料安全情報の提出:原料 1 つ 1 つに対する CIR(China Inventory of Existing Cosmetic Ingredients)登録の有無確認。新規原料は別途登録が必要
- 動物実験:従来は中国国内での動物実験が必須だったが、2021 年の制度改革により普通化粧品の輸入品については「動物実験免除認証(GMPC + Free of Animal Testing 証明)」を取得すれば免除可能。これにより EU と同等の Cruelty-Free 訴求が中国でもできるようになった
- 越境 EC 経由の特例(跨境電商):保税区を通じた個人輸入相当扱いで、登録手続きを大幅簡略化。ただし販売チャネル・販売量に上限あり
「PRC-CB 認証」「FOI 認証」など、Cruelty Free の証明スキームは複数存在する。日本国内で動物実験を行わない GMP 工場で製造された製品であれば、認証取得は数十万円〜・3〜6 ヶ月で可能。
EU 域内で化粧品を販売するには、規則 EC 1223/2009 への完全準拠が必須。主要義務:
費用目安:EU RP 起用 = 月額 5〜15 万円。PIF 作成代行 = 製品 1 SKU あたり 20〜50 万円。CPNP 登録は無料だが代行業者経由なら 5〜10 万円/SKU。
2022 年成立の MoCRA により、米国の化粧品規制は大幅に強化された。2024 年以降、FDA は化粧品メーカーに以下を義務付けている。
施設登録は無料(オンライン提出)。GMP 整備のためのコンサル費用は規模により 100〜500 万円。日焼け止めは OTC モノグラフ(21 CFR 352)に従う必要があり、別ルートでの審査が必要。
韓国は化粧品法に基づく 食品医薬品安全処(MFDS) が監督。輸入化粧品は以下が必要。
K-Beauty 母国の市場であり、Olive Young・Lalavla 等の H&B ストアでの棚獲得競争は激しい。日本ブランドとして勝つには、韓国製品にない差別化要素(処方哲学・素材ストーリー)が必須。
ASEAN 加盟 10 ヶ国はインドネシア・タイ・ベトナム・マレーシア・フィリピン・シンガポール等で ASEAN 化粧品指令(ACD) に基づく届出制度を採用。形式上は共通化されているが、国ごとの実施細目(言語・代理人要件・追加検査)に差異がある。
| 国 | 監督機関 | 届出費用目安 | 期間 |
|---|---|---|---|
| シンガポール | HSA | 1〜3 万円/SKU | 1 ヶ月 |
| マレーシア | NPRA | 1〜3 万円/SKU | 1〜2 ヶ月 |
| タイ | FDA Thailand | 3〜5 万円/SKU | 2〜3 ヶ月 |
| インドネシア | BPOM | 5〜10 万円/SKU(ハラル別途) | 3〜6 ヶ月 |
| ベトナム | DAV | 3〜5 万円/SKU | 2〜3 ヶ月 |
インドネシア向けはハラル認証(MUI 認証)が事実上必須となりつつあり、別途数十万円・6〜12 ヶ月の追加対応が必要。
詳細:化粧品 輸出 規制ガイド〔国別・表示・届出〕 を参照。
結論:化粧品の海外販路は「①越境 EC ②現地代理店・卸 ③現地法人 D2C ④小売直販(卸・百貨店・H&B)」の 4 つに大別される。中小メーカーは越境 EC + マイクロインフルエンサーで市場テストし、需要が見えた段階で卸ルートを足すのが定石。
| 販路 | 初期投資 | 準備期間 | 月次運営費 | 利益率 | リスク |
|---|---|---|---|---|---|
| 越境 EC(Shopee/Amazon 等) | 50〜200 万円 | 2〜4 ヶ月 | 20〜80 万円 | 30〜50% | 規制変更・プラ手数料変動 |
| 越境 EC(Tmall Global) | 300〜800 万円 | 6〜12 ヶ月 | 100〜300 万円 | 25〜40% | 年会費・保証金・運営代行依存 |
| 現地代理店・卸 | 100〜500 万円 | 6〜18 ヶ月 | 30〜100 万円 | 15〜30% | 代理店パフォーマンス依存 |
| 現地法人 D2C(Shopify 等) | 500〜2,000 万円 | 6〜12 ヶ月 | 100〜300 万円 | 40〜60% | 集客の自前化・在庫リスク |
| 小売直販(百貨店・Sephora 等) | 200〜1,000 万円 | 12〜24 ヶ月 | 50〜200 万円 | 20〜35% | 棚代・販促分担金 |
詳細:化粧品 越境EC 成功ガイド・化粧品 海外卸・小売 参入ガイド を参照。
結論:化粧品の海外デジタルマーケは「Instagram + TikTok + 小紅書(RED)」が主戦場。マイクロインフルエンサー(Tier 3)× 教育的コンテンツ(成分・処方哲学)× UGC 拡散の三本柱で組み立てる。
| プラットフォーム | 主要市場 | 役割 | 推奨投資配分 |
|---|---|---|---|
| 米国・欧州・東南アジア | ブランド世界観・KOL 連携 | 30〜40% | |
| TikTok | 米国・東南アジア・欧州 | UGC・バイラル発見 | 20〜30% |
| 小紅書(RED) | 中国 | KOL/KOC 主導の購買検討 | 20〜30%(中国予算内) |
| YouTube Shorts | 米国・欧州 | 成分解説・How-to | 5〜10% |
| 米国・欧州 | スキンケアルーティン保存 | 5% |
化粧品業界では以下の階層分類が一般的:
| 階層 | フォロワー数 | 1 投稿あたり費用 | 役割 |
|---|---|---|---|
| Tier 1(メガ/トップ KOL) | 100 万人以上 | 150〜800 万円 | 認知最大化・PR 効果 |
| Tier 2(マクロ) | 10〜100 万人 | 30〜150 万円 | キャンペーン中核 |
| Tier 3(マイクロ) | 1〜10 万人 | 5〜30 万円 | エンゲージメント・購買誘導 |
| Tier 4(ナノ/KOC) | 1,000〜1 万人 | サンプル提供〜5 万円 | UGC・口コミの母集団 |
中小化粧品メーカーは Tier 3 を 5〜10 名 + Tier 4 を 30〜100 名 に分散投資するのが、費用対効果が最も高い。中国の小紅書では「KOC(Key Opinion Consumer)」と呼ばれる Tier 4 を 100〜500 件単位で投入する「種草(草を植える=レビュー積み上げ)」施策が標準。
詳細:化粧品 海外インフルエンサーマーケティング・化粧品 海外デジタルマーケ事例 を参照。
結論:J-Beauty は「効果」「素材」「哲学」の 3 軸で K-Beauty・西欧ブランドと明確に差別化できる。曖昧な「Made in Japan」訴求は不十分で、訴求軸を絞ったポジショニングが必須。
| 類型 | 訴求軸 | 競合との差別化 | 適合市場 |
|---|---|---|---|
| Clean & Minimal | 無添加・少ステップ | K-Beauty の多ステップ | 米国・EU |
| Heritage | 100 年老舗・職人技 | 新興 D2C ブランド | 中国・欧州 |
| Science | 臨床試験・処方根拠 | クラフト系ブランド | 米国・韓国 |
| Botanical | 日本固有素材(米・茶・椿・柚子) | 西欧オーガニック | 米国・東南アジア |
| Premium Spa | 旅館・温泉・茶道文化 | リゾートホテルアメニティ | 欧米富裕層 |
詳細:化粧品 海外ブランディングガイド を参照。
結論:化粧品輸出の失敗は「規制対応の甘さ」「販路の早期独占」「ブランド軸の曖昧さ」「在庫・物流の見落とし」「動物実験/Cruelty Free 訴求の認識不足」の 5 つに集約される。
何が起きるか:通関で全量差し戻し。在庫廃棄または日本への返送(送料・通関費で原価の 2〜3 倍が消える)。
回避策:中国本土市場へは「越境 EC(跨境電商)→ NMPA 備案(普通化粧品)→ NMPA 注冊(特殊化粧品が必要な場合)」の順で段階的にエスカレートする。最初から一般貿易を狙わない。
何が起きるか:販売開始後に当局から指摘を受け、即時販売停止 + 在庫廃棄命令。ブランド評判の毀損。
回避策:EU 域内に拠点を持つ RP 代行業者(Obelis、Eurofins CTC 等)と契約 → PIF 作成 → CPNP 登録、の順で 販売開始前に必ず完了。
何が起きるか:代理店本拠地以外の国で売上が伸びず、他の代理店候補からのアプローチを断り続けた結果、3〜5 年単位で市場機会を逃す。
回避策:独占権は「国単位 × 12 ヶ月限定 × MQ(最低発注量)連動」で設計。初期は非独占で 12 ヶ月運用し、実績が出た代理店にのみ独占権を付与。
何が起きるか:EU 域内では動物実験を行った成分を 1 つでも含む製品は販売不可。中国本土での動物実験歴がある製品は欧米 Clean Beauty 系メディア・小売から取り扱いを拒否される。
回避策:自社製造ラインの GMP 化(ISO 22716 準拠)と Cruelty Free 認証(Leaping Bunny、PETA Beauty without Bunnies)を事前取得。中国向けは 2021 年の制度改革を活用し、動物実験免除ルートで対応。
何が起きるか:Cosmoprof 等の展示会で名刺交換した後、バイヤーがブランド名で Google 検索 → 日本語サイトに到達 → 離脱。展示会出展費用 200〜500 万円が成果ゼロに終わる。
回避策:海外バイヤーアプローチ開始前に 英語版コーポレート LP・製品カタログ PDF・問い合わせフォーム・FAQ の 4 点セットを整備(初期費用 45〜80 万円)。
結論:化粧品輸出には JETRO・中小機構・経済産業省・地方自治体の補助金が複数活用できる。展示会出展・市場調査・販路開拓フェーズで最大 1,000 万円超の支援を受けられる。
| 補助金/支援名 | 主管 | 上限額 | 補助率 | 化粧品輸出での活用 |
|---|---|---|---|---|
| 新規輸出 1 万者支援プログラム | JETRO | 上限なし(メニュー型) | サービス無償 | 専門家相談・展示会同行 |
| 中小企業海外展開現地支援プラットフォーム | JETRO | 個別相談 | 無償 | 現地アドバイザー紹介 |
| 中小企業海外ビジネス戦略推進支援事業 | 中小機構 | 200〜500 万円 | 1/2〜2/3 | 市場調査・専門家派遣 |
| ものづくり補助金(海外類型) | 経産省 | 4,000 万円 | 1/2〜2/3 | 新製品開発・規格対応 |
| 事業再構築補助金 | 経産省 | 1.5 億円 | 1/2〜2/3 | 海外向けブランド再構築 |
| 都道府県の貿易振興補助金 | 各都道府県 | 50〜300 万円 | 1/2〜2/3 | 展示会出展・カタログ翻訳 |
JETRO「ジャパンパビリオン」経由で Cosmoprof Bologna(伊・3 月)、Cosmoprof Asia(香港・11 月)、in-cosmetics Global(4 月)等に参加すると、出展費用の一部が補助対象になる。単独出展(200〜500 万円)と比較して 30〜50% のコスト削減が可能。
結論:「越境 EC 中心 × アジア 1 ヶ国」なら年間 500〜1,000 万円・準備 3〜6 ヶ月で開始可能。「中国本土 NMPA 注冊 + EU 並行」なら初年度 3,000〜5,000 万円・準備 12〜24 ヶ月を見込む。
| 項目 | 費用目安 | 期間 |
|---|---|---|
| 市場調査・スコアリング | 30〜80 万円 | 1〜2 ヶ月 |
| 英語/現地語 LP・カタログ整備 | 100〜200 万円 | 1〜2 ヶ月 |
| ASEAN(HSA/NPRA 等)届出 | 20〜50 万円/SKU | 1〜3 ヶ月 |
| Shopee/Amazon 出店・運営 | 50〜150 万円 + 月 30〜80 万円 | 通年 |
| マイクロインフルエンサー 10 名 | 100〜300 万円 | 通年 |
| 物流・在庫 | 100〜200 万円 | 通年 |
| 合計(初年度) | 500〜1,000 万円 | 3〜6 ヶ月で開始 |
| 項目 | 費用目安 | 期間 |
|---|---|---|
| 中国 NMPA 備案(5 SKU) | 200〜400 万円 | 6〜12 ヶ月 |
| 中国 NMPA 注冊(1 SKU、特殊化粧品) | 300〜800 万円 | 12〜24 ヶ月 |
| EU RP 起用 + PIF + CPNP(5 SKU) | 200〜500 万円 | 4〜6 ヶ月 |
| 動物実験免除認証取得 | 50〜100 万円 | 3〜6 ヶ月 |
| 天猫国際出店 + 運営代行(年) | 500〜1,500 万円 | 12 ヶ月 |
| 欧州 D2C サイト + 集客 | 300〜800 万円 | 通年 |
| Tier 2 KOL/インフルエンサー | 300〜800 万円 | 通年 |
| Cosmoprof 出展 | 200〜500 万円 | 単発 |
| 合計(初年度) | 3,000〜5,000 万円 | 12〜24 ヶ月で本稼働 |
最低限必要なのは①全成分表示の現地語版(INCI 名対応)、②輸出先の化粧品規制への成分適合確認、③ラベルデザインの現地要件対応(表示言語・使用期限の記載方法等)です。中国・韓国・EU・米国・ASEAN はそれぞれ規制体系が異なります。成分確認なしに輸出すると通関で差し戻されるリスクがあるため、まず対象市場を 1〜2 ヶ国に絞り、その市場の規制要件を完全に把握してから動き始めることを推奨します。
化粧品の中国輸出で必要な手続き・費用・期間を教えてください。中国向け化粧品は「普通化粧品」と「特殊化粧品」に分類されます。普通化粧品は 2021 年以降の制度改革により「備案制(届出制)」になり、製品情報の登録で輸出可能で、費用は 30〜80 万円/SKU・期間 1〜3 ヶ月が目安です。特殊化粧品(染毛剤・日焼け止め・育毛剤・美白・防臭等)は「注冊制(許可制)」で、取得に 12〜24 ヶ月・200〜500 万円のコストが発生します。また「境内責任者(中国国内の代理人)」の設置と、CIR(China Inventory of Existing Cosmetic Ingredients)に基づく原料安全情報の提出も必要です。動物実験免除認証(PRC-CB 認証等)の取得も検討してください。
化粧品のインフルエンサーマーケティングで失敗しないためのポイントは?最大のリスクは「数字だけ大きいインフルエンサーを選んでしまう」ことです。フォロワー数よりも「エンゲージメント率(いいね・コメント数/フォロワー数)」と「フォロワー属性(年齢・地域・購買力)」を重視してください。美容系インフルエンサーの適正エンゲージメント率は Instagram で 2〜5% 以上が目安です。また「ステマ開示(#PR/#ad)」の法的義務は各国で厳格化しており、米国 FTC ガイドライン、EU 不公正取引指令、中国広告法、日本のステマ規制等への適合を契約書で明確に取り決めてください。中小メーカーは Tier 3(マイクロ・フォロワー 1〜10 万人)を 5〜10 名 + Tier 4(KOC・ナノ)を 30〜100 名に分散投資するのが費用対効果が最も高いです。
化粧品の海外越境 EC で最も売れているプラットフォームはどこですか?市場によって異なります。中国向けは「天猫国際(Tmall Global)」が最大で、次いで「京東(JD)Global」「小紅書(RED)」。東南アジアは「Shopee」「Lazada」が主力。欧米は「Amazon」が基本で、Sephora.com・Cult Beauty・Etsy(自然派・ハンドメイド系)も有効です。韓国は「Coupang」「Olive Young Online」が急成長中です。プラットフォーム選定は「対象国でのシェア」と「手数料・物流コスト」を比較し、まず 1 プラットフォームで最適化してから横展開するアプローチが成功率が高くなります。Shopee Singapore/Taiwan は初期コスト 50〜150 万円から開始可能で、入門に最適です。
EU 化粧品規則 EC 1223/2009 への対応で必要なものは何ですか?主要義務は 5 つです。①EU 域内の Responsible Person(責任者)の指定、②PIF(Product Information File)の作成・10 年間保管、③CPNP(Cosmetic Products Notification Portal)への製品届出、④CMR 物質(発がん性・変異原性・生殖毒性)の使用禁止、⑤動物実験完全禁止(成分も製品も EU 域内外問わず)。費用目安は EU RP 起用が月額 5〜15 万円、PIF 作成が製品 1 SKU あたり 20〜50 万円、CPNP 登録は無料ですが代行業者経由なら 5〜10 万円/SKU です。Obelis、Eurofins CTC 等の代行業者が一般的に使われます。
米国 MoCRA(Modernization of Cosmetics Regulation Act)への対応で必要なものは何ですか?2024 年以降、米国で化粧品を販売するには①FDA への施設登録(2 年ごと更新)、②製品リスト登録(成分情報含む)、③GMP(ISO 22716 相当)への準拠、④有害事象(Serious Adverse Event)の 15 営業日以内報告、⑤安全性証明データの保管、が義務化されました。施設登録自体は無料ですが、GMP 整備のためのコンサル費用が規模により 100〜500 万円かかります。日焼け止めは OTC 医薬品扱い(21 CFR 352)で別ルート審査が必要です。Amazon US 等で販売開始する前に MoCRA 対応を完了させる必要があり、未対応の場合は出品停止リスクがあります。
化粧品の海外輸出戦略を相談します。