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WhatsApp Business Platformの課金は、2025年7月1日からテンプレート配信ベースのメッセージ単位に切り替わり、2026年後半にサービス返信とMeta Business Agentも有料化されます。新興国向けCRMで「会話窓の中はほぼ無料」と見ていた前提は、2026年10月1日以降は使えません。本記事では公式ドキュメントの転換点と、いま取るべき実務対応1点を整理します。
| 発効日 | 何が変わるか | 出典 |
|---|---|---|
| 2025-07-01 | テンプレートは配信成功ごとに課金(会話単位からメッセージ単位へ) | Meta Developers「Pricing」 |
| 2026-08-01 | Meta Business Agent(非テンプレート)がトークン課金開始 | Meta「non-template messages」更新 2026-07-01 |
| 2026-10-01 | サービスメッセージ全般、および顧客サービス窓内のユーティリティ返信がメッセージ課金 | 同 |
料金改定の告知カレンダーは四半期末(1/4/7/10月1日)に限定され、レートカード更新は最短1か月前、モデル変更は最短6か月前、と公式が書いています。2026年10月1日分のレートは、2026年9月1日までに公表する、とも明記されています。インドネシア・インド・ブラジル・湾岸など、WhatsAppが日常の連絡手段になっている市場では、このカレンダーがそのままCRMの四半期予算サイクルになります。
2025年7月1日以降、課金対象は配信に成功したテンプレートメッセージ(`"type":"template"`)です。カテゴリはマーケティング/ユーティリティ/認証の3つで、相手番号の国・地域コード別に単価が違います。ユーティリティと認証は月次ボリューム階層があり、マーケティングは階層なし、という整理が現行の説明です。会話窓を1回開いたら何通送っても同じ、という旧モデルは、テンプレート側では使えません。
同じ顧客サービス窓(24時間)の中でも、非テンプレートのテキストや画像は当面無料、窓内のユーティリティテンプレートも無料、と書いてあります。72時間の無料エントリーポイント(Click to WhatsApp広告など)内の配信も無料です。ここが「CRMの返信は安い」という運用感覚の根拠でした。広告から流入した直後のフォローを厚くする設計は、この無料枠の上に乗っていました。
公式の非テンプレート説明(更新日2026-07-01)によると、それまで非テンプレート返信はすべてサービス(`category: service`)でした。2026年7月1日のMeta Business Agentローンチ以降、非テンプレートは次の2つに分かれます。
どちらも、開いている24時間の顧客サービス窓の中でしか送れません。窓を開くのはユーザーからの着信です。こちらから能動的に届けるのは、引き続きテンプレート側です。エージェントと有人を混在させるオペレーションでは、どの返信がどちらのカテゴリかをログで分けないと、8月以降の請求が読めなくなります。
2026年8月1日12:00 PTから、Meta Business Agentの配信にトークン課金が始まります。公式の目安はグローバルで100万トークンあたり2.00米ドル。1通あたりおおむね2万〜2.5万トークン、約4〜5セント、という例が載っています。単純な問い合わせはトークンが少なく、組み立て手順のような長いやり取りは多くなります。
公式の例では、営業時間の質問に4通返すと約8万トークン・約16〜20セント。複雑な組み立て支援で10通だと約25万トークン・約40〜50セントです。クレジットラインがAgentアカウントに付いていないと、課金開始後はメッセージが配信されない、とも書いてあります。支払い通貨はBilling HubのSold-To国に依存し、インドはINR、ブラジルはBRL(未提供と注記)、それ以外はUSDほか13通貨、と整理されています。非USD建てでも、グローバルUSDレートに日次為替を掛ける、という説明です。
同日から、サービスメッセージはテンプレートと同じく配信ごとの課金になります。2024年11月1日以降は無料だった、と公式は書いています。あわせて、開いている顧客サービス窓の中で送るユーティリティテンプレートも、2025年7月1日以降無料だったものが有料に戻ります。
サービスメッセージの単価は、ユーティリティ/認証と同じ市場別レートカードを使う予定です。ただしサービスにはボリューム階層がない、と明記されています。階層割引はユーティリティと認証に残ります。10月1日適用のレートは9月1日までに出す、という予告なので、予算表は「仮単価」と「確定単価」の二段で持つ必要があります。サポート厚いブランドほど、10月の衝撃はマーケ通数より返信通数側に出ます。
公式の料金例は、マーケテンプレート1通→ユーザー返信→Agent2通→有人サービス1通→注文確認ユーティリティ1通、という流れです。
同じ「1時間の接客」でも、課金の本数が段階的に増えます。新興国向けにWhatsAppを主チャネルにしているチームほど、返信回数そのものがコストドライバーになります。カート放棄のリマインドから注文確認までを1本のフローに載せている場合は、フロー図の各ノードにカテゴリ名を書き足してください。
公式は、ブラジル向けにAI返信1,000通を送るコスト比較も載せています。第三者AI(低複雑)+配信約0.68セントで合計おおよそ2〜3セント/通、高複雑だと約9〜10セント/通。Meta Business Agentはおおよそ4〜5セント/通(トークン込み)。配信単価0.68セントは、ブラジル向けユーティリティ/認証の現行レートを使った、と注記されています。
数字は「Agentが常に安い」証明ではありません。複雑度と、10月以降にサービス課金が載る前提で読む必要があります。ブラジル・インドネシア・中東など、WhatsApp利用率が高い市場ほど、この表の差がCRM予算に直結します。第三者AIを使う場合は、AI利用料とMetaの配信料が別請求になる、とも公式は注意しています。
対応1点:顧客サービス窓内の「無料返信」前提をやめ、8月/10月の課金カテゴリ別に月次通数を測り直す。
具体的には次を1枚にまとめます。
「新興国だからWhatsAppは安い」ではなく、「どのカテゴリを何通、どの国コードに届けたか」が単価表になります。テンプレート承認時のカテゴリも、利用時点の課金カテゴリを受け入れる責任が事業者側にある、と警告があります。国コード別の通数がないと、レートカードを当てられません。
会話単位の記憶のまま「1日1通課金」と読むと、テンプレートを連投するキャンペーンで過小見積になります。逆に、いま無料のサービス返信を2026年10月以降も無料と置くと、サポート厚い市場で上振れします。Agentとサービスの二重課金はありません。1通は1カテゴリだけです。プロモ内容の非テンプレートにマーケ課金が加算される、という読み方も公式は否定しています。
レートカードは四半期ごとに変わり得ます。2026年7月1日適用の現行カードと、10月1日の新カードを混同しないでください。単価の確定前でも、通数の計測設計は先に直せます。BSP経由の場合は、Metaの表にプロバイダ手数料が上乗せされる点も、契約書側で別行にしてください。計測が先、単価表の貼り付けは後です。国コード別の通数がないと、レートカードは当てられません。
いま(2026年8月)サービスメッセージは課金されますか?
公式の説明では、サービスメッセージのメッセージ単位課金は2026年10月1日からです。それまでは、2024年11月1日以降無料だった扱いが続きます。一方、Meta Business Agentは2026年8月1日からトークン課金です。
顧客が返信したあとのユーティリティ確認メールは無料ですか?
2025年7月1日以降、開いている顧客サービス窓内のユーティリティテンプレートは無料でした。2026年10月1日以降はメッセージ課金に戻ります。窓の外のユーティリティは、従来どおり課金です。
Meta Business Agentの単価の目安は?
公式は100万トークンあたり2.00米ドル、1通あたりおおむね2万〜2.5万トークンで約4〜5セント、と例示しています。複雑で長いやり取りほど上がります。
新興国CRMで最初に直すことは何ですか?
無料返信前提の予算をやめ、カテゴリ別の月次通数を測り、8月のAgentと10月のサービス/窓内ユーティリティに仮単価を当てることです。
出典(調査時点:2026年8月)