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安い被リンクパッケージに飛びついていないか——海外SEO業者施策がペナルティを招く実態

作成者: UDX 編集部|Aug 19, 2026, 12:28:42 AM

実務ガイド

安い被リンクパッケージに飛びついていないか——海外SEO業者施策がペナルティを招く実態

「100本のdofollowを今月中に」という見積は、安く見えてもGoogleのスパム方針と衝突し得ます。順位操作を目的にリンクを売買する行為、ゲスト投稿やプレスリリースでの最適化アンカー、自動生成のリンク量産は、公式にリンクスパムの例として並びます。本記事では、判定の根拠、手動対応とスパム更新の違い、回復に要する時間の読み方、海外SEO業者を見るときの確認点をわかりやすく解説します。

「安い被リンクを買えば、順位が上がる」ではない

越境ECや海外向けB2Bサイトで、現地語の被リンクをまとめて買う提案はよく出ます。価格表に「ゲスト投稿」「ディレクトリ」「ブログネットワーク」と書いてあるだけで、どのリンクが評価を渡すのか、どのリンクが広告扱いかは書かれていません。本数がKPIになると、手段の合法性より本数の達成が先に来ます。

Google Search Centralのスパム方針は、検索結果を操作する目的でリンクを作る行為をリンクスパムと定義しています。違反すると、順位が下がるか、結果に出なくなることがあります。検出は自動化に加え、必要に応じて人手の確認(手動対応)があります。安さは、方針適合の材料にはなりません。

例えば、英語圏向けに「1本あたり数ドルのゲスト投稿」を月100本買う提案は、見た目は記事投稿でも、順位クレジットを渡すリンクを金銭で買う型に入り得ます。まず方針本文を契約の正本に据えることが大切です。

Googleがリンクスパムと呼ぶもの

スパム方針の「Link spam」節は、次を例に挙げます。対価を受け取った記事・ゲスト投稿・プレスリリースで、順位クレジットを渡すリンクや最適化されたアンカーテキストを入れること。フォーラムの投稿や署名欄に、キーワードたっぷりのリンクを置くこと。順位目的でのリンクの売買(金銭、物品・サービス、レビュー用の商品送付を含む)。過度な相互リンク。「あなたが私にリンクすれば私もする」だけのためのパートナーページ。自サイトへのリンクを自動プログラムやサービスで量産すること。利用規約でリンクを強制し、相手にnofollow等の選択を与えないこと。評価を渡すテキスト広告。低品質なディレクトリやブックマーク。ウィジェットに埋め込まれたキーワード過多・低品質リンク。フッターやテンプレートへの広域配布。リンクと順位シグナルを操作するためだけに作る低価値コンテンツ。

広告やスポンサーシップとしてのリンク売買自体は、ウェブ経済の一部だとGoogleも認めています。違反にならないのは、リンクに rel="nofollow" または rel="sponsored" を付けて順位クレジットを渡さない場合です。業者が「dofollow保証」と書くなら、方針上の危険信号です。

リンクファームとPBNは、方針のどこに当たるか

業界用語のリンクファームは、相互にリンクし合う低品質サイトの集まりを指すことが多いです。方針では「低価値コンテンツをリンク操作のために作る」「低品質ディレクトリ」「テンプレートへの広域リンク」が近い例です。個別ページの中身が薄く、他サイトへのdofollowが主目的なら、この枠に入りやすいです。

PBN(Private Blog Network)は、表向きは別サイトに見えるが、共通の所有・運用のもとで特定サイトへリンクを集める仕組みの通称です。スパム方針の本文に「PBN」という語は出ていません。ただし、期限切れドメインを買い、元の用途と関係の薄い内容を載せて順位操作する行為は、別項目の「Expired domain abuse」として明示されています。例として、政府系だったドメインにアフィリエイト、非営利医療のドメインに商用医療、小学校のドメインにカジノ関連、が挙げられています。

例えば、英語の古い地域ブログを買い取り、中身をほぼ差し替えて日本ブランドの英語LPだけにリンクを張る提案は、期限切れドメイン悪用とリンクスパムの両方を疑う材料になります。所有者が誰か、過去の主題と今の主題が一致するか、リンク先が1社に偏っていないかを、見積の段階で聞く必要があります。

手動対応「不自然なリンク」が来たら何が起きるか

Search Consoleの手動対応レポートは、「Unnatural links to your site」(サイトへの不自然なリンク)を、スパム方針違反の一種として説明しています。順位操作のためのリンク購入やリンクスキームへの参加が検知されると、サイトの一部または全体に手動対応が付き得ます。

公式の手順は次の順です。まずリンクスパム方針を読む。外部リンクの一覧で、方針に反するリンクを洗い出す(多い場合は、多くリンクしている相手や直近数か月の新規から)。相手サイトの管理者に削除、または rel="nofollow" 等で評価を渡さないよう依頼する。削除できない分は、Search ConsoleのDisavow(否認)ツールを使う。ただし、削除努力なしに全リンクを否認ファイルへ入れるだけでは、誠実な努力とみなされず、再審査請求が通らないことがある、とヘルプは書いています。同じドメインから多数ある場合は domain: 記法が便利です。健全なオーガニックリンクまで否認しないよう注意、ともあります。

修正後に「審査をリクエスト」し、削除できたリンクの記録と、削除できなかった理由を添えます。ご担当者様が代理店に丸投げしていると、否認ファイルの中身を説明できません。依頼のメール履歴を残すのは、公式が求める説明資料そのものです。

回復に何がかかるか——月単位と、戻らない場合

手動対応の再審査について、Search Consoleヘルプは「ほとんどの再審査は数日または数週間」とし、「リンク関連の再審査請求では、いつもより長くかかることがある」と注記しています。結果はメールとSearch Consoleで通知されます。未完了の審査があるうちに再送しないでください、ともあります。

スパム更新(SpamBrainなどの検知改善のまとまった公開)への対応は、別の時間軸です。Googleのスパム更新の説明は、方針に沿うよう直したあと、自動システムが「数か月かけて」適合を学習すれば改善し得る、と書いています。ただしリンクスパム専用の更新では、改善が出ない場合がある、とも明記されています。スパム性リンクの効果が取り除かれたあと、そのリンクがかつて与えていた順位上の利益は失われ、取り戻すことはできない、というのが理由です。

したがって「ペナルティ解除=以前の順位に戻る」は成り立ちません。手動対応が外れても、買っていたリンクの分は戻らない設計です。公開されている代理店の復旧事例では、手動対応の解除まで10日程度から数か月超まで幅があります。これは公式の平均ではなく、個別案件の経過です。契約のKPIに「解除後30日で旧順位」と書くのは、公式の説明と合いません。復旧計画は、削除・否認・再審査の完了日と、コンテンツ側の再評価を分けて書く方が実態に近いです。

海外SEO業者を見るときの確認項目

聞くこと方針上の意味
リンクに sponsored / nofollow を付けるか広告・スポンサーリンクは評価を渡さなければ違反にならない
dofollow を「保証」していないか順位目的の売買の典型表現
掲載先ドメインの所有者・IP・過去テーマを開示するかPBN・期限切れドメイン悪用の痕跡確認
アンカーテキストをキーワード固定していないかゲスト投稿・広告記事での最適化アンカーは例示されている
自動ツールでの量産を使わないか自動プログラムによるリンク作成は明示禁止
Search Consoleの手動対応履歴を共有できるか過去に不自然なリンク対応を受けていないかの一次確認

価格だけを比較すると、方針適合のコストが抜けます。削除依頼の工数、否認ファイルの管理、再審査の待ち時間は、見積に載らないことが多いです。現地語で書くことと、リンクを買うことは別の作業です。コンテンツの翻訳・現地編集は、リンク売買の代替にはなりませんが、方針違反の代替にはなります。業者が「競合もやっている」とだけ言う場合は、Search Consoleの手動対応文言を一緒に開き、どちらが正本かを決めてください。

越境サイトで起きやすい発注の型

日本本社が英語・ASEAN向けに「被リンク本数」だけをKPIにすると、現地代理店は本数を満たす手段を選びます。ディレクトリ、相互リンク、テンプレート埋め込み、期限切れドメインの転用は、方針の例と重なります。発注書に「Googleスパム方針のリンクスパムに該当しないこと」「sponsored付けを原則とすること」「違反時の削除・否認・再審査の費用負担」を書くと、後からの言い争いが減ります。月次レポートは、獲得本数だけでなく、掲載先URL・rel属性・対価の有無を列にします。

複数国のドメインを持つ場合、一国向けのスパム行為が、同じブランドの他ドメイン評価に波及するかどうかは、案件ごとに違います。少なくとも、同じCMS・同じテンプレートフッタに広域リンクを入れる設計は、方針の「フッターやテンプレートへの広域配布」に近いです。国別サイトでも、共通フッタの外部リンクは監査対象に入れてください。共通フッタを直す権限が本社にあるなら、各国代理店の個別発注より先に共通部品を止める方が早いです。

契約・見積の前に揃える一文

次の一文を、見積比較表の先頭に置きます。「本案件の被リンク施策は、Google Search Centralのスパム方針(Link spam および Expired domain abuse)に抵触しない。順位クレジットを渡すリンクの売買・自動量産・相互リンクの過度な交換を行わない。広告リンクには rel=sponsored または nofollow を付ける。違反時は削除依頼と否認、手動対応時の再審査資料作成を含む。」

空欄のまま発注すると、あとから「業界では普通だった」と説明されても、Search Consoleの文言は変わりません。安さより、方針本文を契約の正本にすることです。見積比較の列は、単価・本数に加えて、rel属性の既定値、掲載先リストの開示範囲、違反時の是正費用を並べてください。

よくある質問

広告としてリンクを買うのは、常に違反ですか?

いいえ。Googleは広告・スポンサーシップとしてのリンク売買を認めています。違反にならない条件は、rel="nofollow" または rel="sponsored" で順位クレジットを渡さないことです。

手動対応が外れたら、買っていたリンクの効果は戻りますか?

リンクスパム更新の公式説明では、スパム性リンクの効果が取り除かれたあと、その利益は失われ、取り戻すことはできない、とされています。手動対応の解除と、旧順位の復元は別です。

再審査はどれくらいかかりますか?

Search Consoleヘルプは、ほとんどの再審査を数日または数週間とし、リンク関連ではより長いことがある、と書いています。スパム更新後の自動再学習は、数か月かかる場合がある、とスパム更新の説明にあります。

主な出典