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食品メーカー 海外輸出 完全ガイド

作成者: |May 18, 2025 7:05:51 PM

食品メーカー 海外輸出 完全ガイド

この記事のポイント
- 農林水産物・食品の輸出額は 2024 年に約 1.5 兆円(農水省)。政府は 2025 年 2 兆円・2030 年 5 兆円を目標
- 円安定着で日本産食品の海外価格競争力は 2019 年比で 30〜40% 向上。輸出メーカーにとって追い風が続く
- 食品輸出成功の 3 軸は「商流(どう売るか)・規制(何をクリアするか)・デジタル(どう見つけてもらうか)」。1 つでも欠けると失敗する
- 主要規制:米国 FDA FSMA/FSVP・EU EC1169/2011・中国 GACC 海関総署 登録制度・ASEAN ハラール認証。各国対応コストは 50〜300 万円・期間 3〜12 ヶ月
- UDX 支援実績では、越境 EC のみで月商 100 万円突破まで平均 6〜9 ヶ月、BtoB 卸ルートでは初年度 500〜2,000 万円規模が標準

日本の食品は世界で高い評価を受けています。円安が定着した 2024 年以降、海外への輸出に本格的に乗り出す食品メーカーが増え、UDX への相談も年々増加しています。

農林水産省「農林水産物・食品輸出実績」によれば、2024 年の農林水産物・食品輸出額は約 1.5 兆円。政府は 2025 年 2 兆円・2030 年 5 兆円という目標を掲げており、輸出環境は中小食品メーカーにとっても追い風が続いています。

しかし「おいしいものを作れば売れるはず」という期待のまま輸出に踏み出すと、輸入規制の壁・現地の流通コスト・デジタルでの認知不足という 3 つの壁にぶつかるケースが多発します。

この記事では、UDX が支援した食品メーカー 9 社(N=57 件支援実績のうち)の事例をもとに、海外輸出を成功させるための市場選定・規制対応・販路設計・デジタルマーケティングまでを体系的に解説します(※業界別実績の内訳は UDX 調べ)。

食品輸出の全体像——商流・規制・デジタルの 3 軸

食品の海外輸出を成功させるには、商流(どう売るか)・規制(何をクリアするか)・デジタル(どう見つけてもらうか) の 3 軸を同時に設計する必要があります。

[商流]              [規制]                      [デジタル]
 卸 / 小売           輸入規制(FDA/GACC等)       多言語 Web
 越境 EC             ラベル表示                   SEO / 広告
 展示会              食品安全規格(HACCP等)       越境 EC
 代理店              関税・FTA                    SNS(現地)

この 3 軸のうちどれか 1 つが欠けても、輸出は机上の計画で終わります。特に中小食品メーカーが見落としがちなのが「デジタル」です。海外の輸入業者・バイヤー・消費者は、展示会で知った後に必ず Google で検索します。英語サイトがなければ、その時点で失注が確定します。

市場選定——どの国から始めるか

食品輸出の市場選定は、製品カテゴリによって最適解が大きく異なります。

食品カテゴリ別・参入しやすい市場

食品カテゴリ 推奨市場 理由
醤油・味噌・だし 北米・欧州・東南アジア 和食ブームが定着・有機食品需要と親和性
お菓子・スナック 台湾・香港・シンガポール 日本ブランド人気が極めて高い
加工食品・レトルト 東南アジア・中東 共働き増加で簡便食品需要が伸長
飲料(お茶・機能性) 北米・欧州 ウェルネストレンドと相性が良い
鮮度が鍵の食品(水産・精肉) 香港・シンガポール・台湾 地理的に近く物流コストを抑えやすい
日本酒・焼酎 米国・中国・台湾・東南アジア 高級飲食店向け需要が継続
抹茶・煎茶 米国・欧州・オセアニア 健康飲料・スイーツ素材として需要拡大

市場選定の 7 軸スコアリング

評価軸 重み 確認方法
市場規模(自社カテゴリの輸入額) 20% 農水省「農林水産物・食品輸出実績」・JETRO 輸出統計
成長性(過去 3 年 CAGR) 15% 同上
輸入規制の厳しさ 20% JETRO「国別食品規制情報」
関税率・FTA 適用可否 10% 税関「実行関税率表」・経産省 FTA データベース
物流コスト(冷蔵・常温) 15% フォワーダーへの見積もり
現地の日本食需要 15% JETRO・農水省「世界の日本食レストラン数」
既存接点(展示会・バイヤー名刺) 5% 自社 CRM

合計 70 点以上が「進出候補」、60〜70 点が「保留」、60 点未満は「対象外」と判断します。

おすすめのファーストステップ

台湾・香港・シンガポールは「地理的に近い・規制が比較的緩い・日本食人気が高い」3 国であり、中小食品メーカーの第一候補です。

  • 台湾:日本食レストラン約 5,000 店・関心度が極めて高い・日台 FTA は未締結だが関税は比較的低い
  • 香港:輸入規制が世界でも最も緩い水準・関税ゼロ・日本食レストラン約 1,500 店
  • シンガポール:富裕層比率が高い・規制対応コストが比較的低い・日系企業ネットワーク

北米・欧州は市場規模が大きい反面、規制対応コストも高く、中小企業にとっては 2 ステップ目以降に位置づける方が得策です。

規制・ラベル・届出の基本

食品輸出で最も見落とされるのが「規制対応」です。製品が良くても、現地の法規制をクリアしていなければ税関で止まります。

主要国・地域の食品規制概要

米国(FDA / FSMA / FSVP)

  • FDA 施設登録:米国向け輸出メーカーは FDA への施設登録が必須(2 年ごと更新)
  • FSMA(食品安全強化法):HACCP 相当の予防的管理プログラムが必要
  • FSVP(外国供給業者検証プログラム):米国輸入業者が日本メーカーの安全性を検証
  • ラベル:英語表記・栄養成分表示・アレルゲン 9 種類(2023 年から sesame が追加)の明記
  • 米国エージェント:FDA との連絡窓口として米国内エージェント任命が必要

対応コスト目安:50〜200 万円(規模・カテゴリーによる)

EU(EC 1169/2011 / RASFF)

  • 食品情報規則(EC 1169/2011):成分表示・アレルゲン 14 種類・栄養成分表示の義務
  • RASFF(食品・飼料に関する緊急警告システム):違反時に EU 全域に警告が発出される
  • 添加物規制:日本で許可されている添加物の一部が EU で禁止(例:タール色素の多く・特定の保存料)
  • 有機認証:EU Organic(Bio)は USDA Organic と相互承認されているが、JAS は別途認証が必要
  • 動物性食品:EU 認定施設からの輸出のみ可能

対応コスト目安:100〜500 万円(HACCP 取得・添加物見直しが必要な場合は更に増加)

中国(GACC 海関総署登録 / GB 規格)

  • GACC 海関総署 登録制度:2022 年 1 月施行。輸出メーカーは海関総署への事前登録が必須
  • GB 規格:日本の規格とは異なる中国独自の食品安全国家標準
  • GB 7718-2011:食品ラベル基準。中国語表記・製造元の中国語名称が必須
  • GB 28050-2011:栄養成分表示基準
  • CIQ 検査:通関時に検査検疫が実施される

対応コスト目安:30〜100 万円(中国語ラベル設計含む)

ASEAN(タイ・インドネシア・マレーシア・ベトナム)

  • ハラール認証:イスラム圏(マレーシア・インドネシア)では事実上必須。JAKIM(マレーシア)・MUI(インドネシア)認証が標準
  • タイ FDA(タイ食品医薬品局)登録:すべての輸入食品にライセンスが必要
  • ベトナム:輸入食品の登録・通関時の品質検査

対応コスト目安:30〜80 万円(ハラール認証は国内認定機関で取得可能)

規制対応のコスト早見表

対応内容 費用目安 期間目安
FDA 施設登録(米国) 10〜30 万円 1〜2 ヶ月
FSVP 対応(米国輸入業者連携) 50〜150 万円 3〜6 ヶ月
EU 添加物見直し・HACCP 取得 200〜500 万円 6〜12 ヶ月
中国 GACC 海関登録 20〜50 万円 3〜6 ヶ月
ハラール認証(JAKIM 等) 30〜80 万円 6〜12 ヶ月
ラベル翻訳・デザイン 3〜10 万円 / SKU 1 ヶ月
HACCP 認証取得 100〜300 万円 6〜12 ヶ月
ISO 22000 取得 200〜500 万円 9〜15 ヶ月
FSSC 22000 取得 250〜600 万円 12〜18 ヶ月

補助金の活用

食品輸出関連の主要補助金:

  • JFOODO(日本食品海外プロモーションセンター):プロモーション支援・展示会出展補助
  • 農林水産物・食品輸出プロジェクト(GFP):JETRO 経由の専門家派遣・補助
  • 食品産業海外展開支援事業:農水省。海外市場開拓費の補助
  • ジャパンパビリオン出展補助:JETRO・各都道府県

規制対応・展示会出展で 総額 200〜500 万円規模の補助を受けられるケースが多数あります。

→ 規制の詳細は 食品 輸出 規制と届出の基本 を参照。

販路 5 ルート——どこで売るか

規制をクリアした後、どのルートで販売するかを決めます。食品輸出の販路は大きく 5 つに分類できます。

ルート 1:輸入商社・卸(最も一般的)

現地の輸入商社・食品卸に取引してもらうルートです。初期の物流・通関・小売店への配荷を商社に任せられるため、中小メーカーのエントリーポイントとして機能します。

項目 内容
初期コスト 50〜200 万円(サンプル・展示会・商談渡航費)
マージン構造 商社 15〜30% + 小売 20〜40%
売場情報 取れにくい(商社が抱える)
撤退時のリスク 顧客情報が残らない

商社を探す方法:JETRO の輸出商談会・各国のフードテック展示会・FOODEX Japan での海外バイヤーとの接触が最も効率的です。

ルート 2:小売店への直接卸

スーパーマーケット・百貨店・専門食料品店などに直接営業するルートです。商社マージンがなくなる分、利益率が高くなりますが、現地での営業活動が必要です。

日系・アジア系スーパーや日本食専門店は、在日外国人ネットワークを通じてアプローチしやすいです。

主要日系・アジア系スーパーチェーン
- 米国:Mitsuwa Marketplace・Marukai・Nijiya Market・H Mart
- 欧州:Japan Centre(英国)・Aki(フランス)・Nishi(ドイツ)
- 東南アジア:Don Don Donki(タイ・シンガポール・香港)・伊勢丹各店

ルート 3:越境 EC(BtoC・直販)

Amazon Global・Shopify・Tmall Global(中国)・Rakuten Global・Shopee(東南アジア)などの越境 EC プラットフォームを活用して直接消費者に販売するルートです。

プラットフォーム 強み 手数料
Amazon.com(米国) 最大の越境 EC 市場 15% + FBA 物流費
Amazon Europe EU 一括対応可能 同上
Tmall Global 中国向け正規ルート 8〜13%
JD Worldwide 中国向け第 2 位 6〜10%
Shopee 東南アジア最大 5〜10%
Lazada 東南アジア第 2 位 5〜10%
Rakuten Global Market 日本語サイトのまま国際配送 月額固定費

越境 EC のメリット・デメリット

メリット:顧客情報を自社で持てる・テストが速い・在庫リスクを最小化できる
デメリット:プラットフォーム手数料・物流・返品対応・現地語カスタマーサポートが必要

BtoC 食品で最初に試すなら、Amazon.com(米国向け)または Shopee(東南アジア向け)から始めるのが UDX の推奨です。

→ 詳細は 食品 越境 EC 成功のポイント を参照。

ルート 4:展示会・商談会

展示会 規模 強み
FOODEX Japan 日本(幕張) 約 3,000 社 アジアバイヤー集積・出展費抑制可
Anuga ドイツ(ケルン) 約 7,500 社 世界最大級・隔年開催
SIAL Paris フランス(パリ) 約 7,000 社 Anuga と並ぶ欧州最大級
Gulfood UAE(ドバイ) 約 5,000 社 中東・アフリカ・南アジア向け
HOFEX 香港 約 2,500 社 中華圏業務用市場向け
THAIFEX タイ(バンコク) 約 2,500 社 ASEAN 業務用市場向け

コスト:出展費用 50〜200 万円(規模・ブースサイズによる)+渡航費・装飾費

ROI を高める 3 つの鉄則
1. 展示会前に英語サイト・製品資料・サンプルを必ず整備
2. 名刺交換した全員を CRM(HubSpot 等)に登録
3. 展示会後 72 時間以内にフォローメール送信(個別対応必須)

ルート 5:B2B プラットフォーム(Alibaba・Tradekey)

業務用食材・原料・大ロット取引向けの B2B プラットフォーム。中小メーカーには敷居が高いですが、レストラン・加工業者向け業務用食材を扱う場合は検討余地があります。

デジタルで海外販路を補強する

展示会・商社営業だけでは、バイヤーが「Web で検索したとき」の接点がゼロです。以下のデジタル施策を組み合わせることで、オフラインの営業活動を何倍にも増幅できます。

食品輸出に効く施策 TOP 5

① 英語版製品ページ + SEO

「Japanese food exporter」「organic Japanese seasoning wholesale」などの英語キーワードで検索されたときに自社が見つかる状態を作ります。コンテンツ SEO は効果が出るまで 3〜6 ヶ月かかりますが、一度ランクインすれば持続的な引き合い源になります。

最低限整備するページ
- 会社概要(History・Philosophy・Certifications)
- 製品カタログ(カテゴリー別・スペック・原材料表示)
- 工場・品質管理(HACCP・ISO 22000 等の証明)
- 問い合わせフォーム(取引条件入力欄含む)
- お知らせ・展示会情報

② Google 広告(英語・ターゲット国)

SEO が育つまでの間を補うために、Google 広告で特定国向けに英語で広告を出します。月 5〜15 万円のテスト出稿でも、バイヤーからの問い合わせが来るかどうかを確認できます。

③ 越境 EC × SNS(現地語)

BtoC 食品の場合、Instagram や TikTok(現地語・現地インフルエンサー活用)と越境 EC を連動させることで、低コストで認知〜購買まで設計できます。台湾・シンガポールでは日本食コンテンツへの反応率が極めて高いです。

④ ホワイトペーパー(業務用 BtoB)

「Sourcing Premium Japanese Ingredients for Restaurants」のような業務用バイヤー向けホワイトペーパーを LinkedIn で配布。問い合わせ獲得チャネルとして機能します。

⑤ 海外バイヤー向けニュースレター

四半期に 1 回、新商品・展示会情報・季節商品の英語ニュースレターを送信。既存バイヤーのリピート購買とリファラル獲得に効果的。

物流・通関の基本

食品輸出特有の物流課題:

温度帯別の物流コスト目安

温度帯 用途 物流コスト目安(東京 → 米国 LA)
常温 乾物・調味料・菓子 20 ft コンテナ 30〜50 万円
冷蔵(2〜5℃) 乳製品・チルド食品 同 60〜100 万円
冷凍(-18℃以下) 水産・冷凍食品 同 80〜150 万円
航空便 鮮度重視・少量輸出 kg 単価 1,500〜3,000 円

主要フォワーダー

  • 日本通運・郵船ロジスティクス・近鉄エクスプレス・センコー・佐川グローバルロジスティクス
  • 食品専門:F-LINE・関通

インコタームズ 2020 の主要条件

条件 説明 食品輸出での使われ方
EXW(出荷工場渡) 工場で渡す。以降は買主負担 大手商社経由で使われる
FOB(本船渡) 船積み港まで売主負担 中小メーカーで一般的
CIF(運賃保険料込) 仕向港まで売主負担 CFR + 保険
DDP(関税込み持込渡) 買主の倉庫まで売主負担 越境 EC で使われる

成功事例パターン 3 型

UDX が支援した食品メーカーの成功事例から、再現性の高い 3 つのパターンを紹介します。

※以下の各事例は、複数の支援案件をもとに構成した典型的なケースです(個別企業の特定情報ではなく、UDX が観察した共通成功パターンを類型化したものです)。具体的な数字・ブランド・地域は守秘義務により抽象化しています。

パターン A:調味料メーカーの北米越境 EC 参入

状況:老舗醤油メーカー。国内市場が縮小し、海外での販路を模索。
施策:英語 LP 制作 → Amazon.com への出品 → 健康食品系インフルエンサーへのサンプリング → SNS 口コミ拡散
期間:準備 3 ヶ月 + 販売 6 ヶ月
結果:6 ヶ月で月商 150 万円達成、翌年に欧州展開を開始
初期投資:約 200 万円(規制対応・LP 制作・初期広告・在庫)

パターン B:菓子メーカーの台湾・香港展開

状況:地域限定の有名銘菓。観光客に人気だが海外への販路がゼロ。
施策:FOODEX Japan 出展 → 台湾の日本食専門卸と取引開始 → 多言語 Web 制作 → 現地 SNS 運用代行
期間:商談から初回出荷まで 9 ヶ月
結果:初年度で台湾 80 店舗に配荷、香港展開に向けて準備中
初期投資:約 350 万円(展示会・サンプル・規制対応・サイト制作)

パターン C:加工食品メーカーの BtoB 輸出デジタル化

状況:輸出実績はあるが、すべて商社任せ。顧客情報が手元にない。
施策:英語版 Web 整備 → 「wholesale inquiry」フォーム設置 → Google 広告(BtoB 向け)→ HubSpot で問い合わせ管理
期間:12 ヶ月
結果:1 年間で海外からの直接問い合わせ 23 件、うち 4 社と直接取引開始
初期投資:約 300 万円(Web 制作・広告・CRM・コンテンツ)

よくある失敗 5 パターン

# 失敗パターン 主な原因 回避策
1 規制適合確認なしで商品設計 JETRO・現地代行業者への事前相談未実施 商品設計段階で規制要件を織り込む
2 添加物・原材料が現地で禁止 EU 添加物・宗教戒律の未確認 対象市場の禁止リストを開発前確認
3 商社にすべて任せて情報遮断 直販ルート・デジタル接点の不在 自社英語サイト・問い合わせ窓口を維持
4 物流コストを軽視 冷蔵・冷凍便の高コスト未考慮 物流費を最終販売価格から逆算
5 翻訳が機械翻訳のまま 現地言語の不自然さで信頼性低下 DeepL Pro + ネイティブチェック必須

まとめ:食品輸出を成功させる「3 つの鉄則」

鉄則 1:「規制を商品設計に織り込む」

製造ライン・原料調達を確定させた後に規制違反が発覚すると、レシピ変更・包材再設計・ラベル刷新・認証再取得が連鎖し、当初想定の数倍規模の追加コストが発生します。市場選定と同時に必ず規制確認を始め、商品設計段階に規制要件を織り込む こと。

鉄則 2:「商社一辺倒にしない」

商社経由で輸出するのは合理的ですが、商社経由のみでは顧客情報・売場情報が手元に残らず、商社が変わると商圏が消滅します。並行して英語サイト・越境 EC・直販ルートを設計し、デジタルで直接バイヤーに見つけてもらう仕組みを作ること。

鉄則 3:「補助金を最大活用する」

食品輸出は JFOODO・JETRO・農水省・各都道府県の補助金が手厚く、組み合わせれば 総額 200〜500 万円規模の補助 を受けられます。早めに JETRO 窓口に相談すること。

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

食品メーカーが海外輸出を始めるには何が必要ですか?

最低限必要なのは①衛生証明書・原産地証明書の取得、②輸出先国の食品添加物・ラベル規制への適合、③英語(または現地語)の成分表・ラベルデザインの準備です。JETROの「農林水産物・食品の輸出拡大に向けた情報」ページで国別規制を確認し、まず規制要件を満たせる市場(台湾・香港・シンガポール)から始めることを推奨します。

和食・日本食材は海外でどれくらいの需要がありますか?

農林水産省の調査によると、日本食レストランは世界187か国に18万7,000店以上(2023年時点)存在し、2013年比で約3倍に増加しています。特に東アジア・東南アジア・北米での需要が旺盛で、醤油・みそ・酒類・菓子類・米は輸出実績も積み上がっています。ただし現地の類似品との価格競争も激しいため、「日本産」のブランド価値と品質の差別化が勝負を分けます。

食品の越境ECと海外展示会はどちらが効果的ですか?

BtoCを狙うなら越境EC(Amazon Global・Rakuten Global・shopee等)が最短ルートです。BtoBの業務用食材・OEM供給を狙うなら、FoodEx Japan(国内)やSIAL(フランス)・HOFEX(香港)などの食品専門展示会が現地バイヤーとの商談機会として有効です。予算が限られる場合はJETROのジャパンパビリオン出展(費用負担軽減あり)を活用してください。

海外向け食品のラベル規制で特に注意すべき点は何ですか?

国ごとに異なりますが、特に注意が必要な項目は①アレルゲン表示の義務範囲(EU・米国は特に厳格)、②食品添加物の許容リスト(日本で許可されていても現地で禁止されている成分がある)、③栄養成分表示のフォーマット、④期限表示の形式(製造日/消費期限の記載方法)です。製品仕様変更が必要な場合はパイロット輸出前に確認することで、通関差し戻しリスクを回避できます。

食品の海外輸出はどのくらいの予算から始められますか?

越境ECのみであれば30〜50万円(LP制作・プラットフォーム登録・初期在庫)で始めることが可能です。展示会出展を含めると初年度150〜300万円、本格的な海外営業体制を作る場合は年間500万円以上を見込んでください。JETROやJFOODOの補助金を活用すれば、実質負担額を30〜50%圧縮することも可能です。

有機JAS認証があると輸出に有利ですか?

北米・欧州では有機認証の食品への需要が非常に高く、輸出価格も20〜50%高くなるケースがあります。ただし、有機JASは日本国内の認証であり、米国のUSDA Organic・EUのEU Organic(Bio)とは別の認証です。現地で「Organic」として販売するには現地の認証取得が別途必要です。EU有機認証とJASは相互承認交渉中ですが、現時点では別途取得が原則です。

FDA登録は自社で行えますか?それとも代行業者に頼むべきですか?

FDA施設登録は自社で行うことも可能(FDA Industry Systemsで無料登録)ですが、英語での書類記入・米国エージェント任命・FSMA対応・継続的なやり取りが必要なため、初年度は登録代行業者に依頼するケースが大半です。代行費用は10〜30万円が相場で、2年ごとの更新も代行可能です。FSVP対応は米国側の輸入業者の責任ですが、メーカー側として安全性証明資料(HACCP記録・分析証明書等)を整備しておく必要があります。

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