Apple Ads検索結果アップデート短報|下位枠が増えても「枠を買う」はできない
Apple Adsは2025年12月、検索結果の下位にも広告を出すと発表。位置は入札で指定できません。Maximize ConversionsとCPPの計測表を先に作る実務1点を整理します。
最新シグナル

App Storeの検索結果広告は、いま「先頭枠だけ」ではありません。Apple Ads公式ニュース(2025年12月17日)は、検索結果のさらに下にも広告を出し始めると案内しました。ヘルプも「先頭またはそれより下」と書き、特定位置の指定・入札はできない、と明記しています。枠が増えたことと、枠を選べることは別です。本記事では公式発表の要点と、海外向けアプリ出稿で先に作る計測1行表をわかりやすく解説します。
先に実務1点:キーワード×CPP×入札戦略の1行表(位置列は置かない)
ニュースを読む前に、社内で先に作るのは次の表です。「国・地域/キーワード群/入札戦略(Maximize Conversions or Manage Bids)/使うCustom Product Page/ディープリンク有無/目標CPAまたはCPT/最終確認日」。位置指定ができない前提なので、「1位を取る」列は作りません。
表の例:「日本/ブランド語/Manage Bids/CPP-ブランド/無/CPT上限◯円/2026-08-21」「米国/カテゴリ語/Maximize Conversions/CPP-機能/有(iOS18+)/目標CPA◯ドル/2026-08-21」。空欄のCPPは「未作成」と書き、キャンペーン開始前に埋めます。未作成のまま予算だけ増やすのは避けます。
この1点を先に決める理由は、下位枠の追加でインプレッションが増えても、関連性と製品ページの転換が弱いと費用だけが増えるからです。枠の話より、キーワードと着地ページのペアを先に固定します。
週次レビューでは、表の各行に「Search Terms確認日」を足します。無関係語が増えた行は、除外キーワードかCPP差し替えかをその週のうちに決めます。予算増だけを翌週に持ち越さないのが、枠増加後の最低ラインです。
公式発表①:2025年12月17日ニュースで下位枠追加
Apple Adsニュース「Announcing more chances to make a first impression.」(2025年12月17日)は、翌年初めから検索結果で追加の広告枠を走らせ始める、と書いています。検索はダウンロードの65%が始まる場所、という数字も同記事にあります。新しい広告は検索結果のさらに下に出る、とあります。
ヘルプ「Search results」は、ユーザーが検索したとき広告が先頭またはページの下の方に出る、と説明しています。広告の表示可否は、検索語への関連性とキーワード入札の組み合わせで決まります。関連性が無ければ、いくら払っても出ない、とも書かれています。
社内の「Apple Search Ads=常に1位枠」という古い説明は更新が必要です。レポートでは、位置ごとの選択ができない前提で、キーワードと着地の成果を見ます。先頭枠の平均転換率について、ヘルプは「60%を超える」と自社数値を載せていますが、自社アプリでの再現は保証されません。社内KPIは自社の実測CPA/CPTに置きます。
名称も確認します。2025年4月14日のニュースで「Apple Search Ads」は「Apple Ads」へ改称されています。資料や契約書が旧名のままなら、検索結果以外の枠(Todayタブ等)も含む製品群だ、と注記を足します。
公式発表②:Help 0082は位置指定・位置入札を否定
ヘルプは明確です。広告は利用可能な位置のいずれかに出る可能性があり、特定の広告位置を選んだり、その位置だけに入札したりはできない。下位枠が増えても、「下位だけ安く買う」運用は公式にはありません。
だからこそ、予算増の判断は「枠を増やす」ではなく「関連性の高い語で、転換の高いCPPに送る」に置きます。競合が予算を増やした年でも、自社の関連性が低ければオークションにすら乗らない、という公式の考え方です。
代理店資料に「2位枠を狙う」と書いてあったら、出典をヘルプに差し戻します。狙えるのはキーワードと入札戦略と製品ページであり、スロット番号ではありません。社内ダッシュボードに「推定順位」列がある場合も、それを入札レバーにしないルールを書き加えます。
会議では「枠が増えたから予算を何%上げるか」より先に、「どのキーワード群のCPPが未作成か」を確認します。空欄が多いまま予算だけ上げると、下位露出の増分が弱い着地に流れやすいです。
公式発表③:2026年2月25日のMaximize Conversions
Apple Adsニュース(2026年2月25日)は、検索結果キャンペーン向けにMaximize Conversionsを案内しました。Search Matchと自動入札を組み合わせ、設定したコストでダウンロードを取りにいく、という説明です。ヘルプでも、Maximize ConversionsとManage Bids(手動キーワード管理)の二択が並びます。
注意点として、Maximize Conversionsは現状ポストローンチ向け、とヘルプにあります。プレオーダー中のアプリはManual Bid(Manage Bids)が推奨です。自動化を入れる前に、ローンチ状態を表の列に書いておきます。
自動化はキーワード選定の負荷を下げますが、CPPとレビュー・メタデータの質が弱いと、自動入札が悪い着地に予算を寄せます。自動化の前にASOとCPPの点検を置くのが実務です。ブランド語はManage Bids、探索語はMaximize Conversions、のように行ごとに戦略を分ける運用も、表があれば説明しやすくなります。
コスト上限の単位は、チーム内でCPTとCPAのどちらを主KPIにするかを先に決めます。単位が混ざると、週次で「上がった/下がった」の議論が噛み合いません。国・地域ごとに通貨も違うので、表の目標列は通貨記号付きにします。
Custom Product PageとiOS 18以降のディープリンク
検索結果の広告は、デフォルトの製品ページか、App Store Connectで作ったCustom Product Page(CPP)から作れます。ヘルプは、オーディエンスやキーワードテーマに合わせて広告バリエーションを揃えられる、と説明しています。ディープリンク付きCPPは、iOS/iPadOS 18以降で利用可能、とあります。
下位枠が増えてインプレッションが広がるほど、同じデフォルトページに全部落とす運用は転換が崩れやすいです。ブランド語とカテゴリ語でCPPを分けるのが、枠増加への実務対応です。スクショの言語・機能訴求・価格表示がキーワード意図とずれていないかを、出稿前チェックリストに入れます。
2026年6月8日のニュースは、年内にTodayタブと検索結果で独自クリエイティブ資産をアップロードできる予定、とも案内しています。確定運用は公開後に更新し、現時点では「予定」としてウォッチリストに残します。予定を前提に予算をロックしない、が安全側です。
海外出稿で見る国・地域列(言語とストアフロント)
Apple Ads(旧Apple Search Ads)は市場を広げてきた経緯があり、ニュースにも国・地域拡大の履歴があります。日本向けと米国向けで、キーワード言語・CPPのスクショ言語・レビューの母数が違います。表の左端に国・地域を置き、同一キャンペーンに言語を混ぜない方が安全です。
日本ストア向けに英語CPPをそのまま使うと、関連性の判定と転換の両方で不利になり得ます。逆に、英語圏向けに日本語メタデータのまま出稿するのも同様です。枠の話より先に、ストアフロント単位の資産を揃えます。
計測は、CampaignsダッシュボードのAd Placement列やInsightsのAd Placementsレポートで、検索結果とその他枠を分けて見ます。ヘルプはview-throughも含めた全体像の確認を勧めています。検索結果だけを見る会議と、Todayタブ等を含む会議はアジェンダを分けます。
取り違えやすい点(位置・自動化・枠の混同)
取り違え1は、「下位枠=安い枠を指定購入できる」です。取り違え2は、「Maximize ConversionsならCPPは不要」です。取り違え3は、プレオーダー中にMaximize Conversionsを選ぶことです。取り違え4は、位置レポートが無いのに「1位率」をKPIにすることです。
取り違え5は、Apple NewsやMapsの新枠ニュースと、App Store検索結果の話を同じ会議で混ぜることです。議題とフォルダを分けます。取り違え6は、2026年6月の「独自クリエイティブ予定」を、すでに使える機能として提案資料に書くことです。
切り分けの質問は3つです。「位置指定できない前提で表を更新したか」「キーワード群ごとにCPPがあるか」「入札戦略はローンチ状態に合っているか」。
今週の更新手順
週次で見る列は、国・地域別の検索結果キャンペーン有無、Maximize Conversionsの対象、CPP未作成のキーワード群数、ディープリンク対応OS、InsightsのAd Placements確認日、の5つで足ります。数字が動かない週でも、確認日だけは更新します。
予算を増やす週は、必ず同じ週にCPPと除外キーワードを更新します。枠が増えた直後は、無関係な検索への露出も増えやすいので、Search Termsの確認頻度を上げます。
表ができたら、ASO担当と広告担当で同じファイルを共有します。メタデータ更新と入札更新が別シートだと、関連性の改善が広告側に届きません。
よくある質問
Q. 検索結果の下位枠は、位置を指定して入札できますか?
A. いいえ。公式ヘルプは、利用可能ないずれかの位置に出る可能性があり、特定位置の選択・入札はできない、と書いています。
Q. 下位枠の追加はいつ案内されましたか?
A. Apple Adsニュースが2025年12月17日に、翌年初めから検索結果の下にも追加広告を出す、と案内しています。
Q. Maximize Conversionsは誰向けですか?
A. 検索結果向けの自動入札オプションです。ヘルプはポストローンチ向けとし、プレオーダー中はManual Bidを推奨しています。
Q. 今週やる1点は何ですか?
A. 国・キーワード群・入札戦略・CPP・目標CPA/CPTを1行表にし、位置指定列は置かないことです。
出典
- Apple Ads News「Announcing more chances to make a first impression.」(2025-12-17)
https://ads.apple.com/news - Apple Ads News「Maximize conversions with a new bidding strategy.」(2026-02-25)
https://ads.apple.com/news - Apple Ads Help「Search results」
https://ads.apple.com/app-store/help/ad-placements/0082-search-results - Apple Ads News「Greater creative freedom is coming…」(2026-06-08・予定の案内)
https://ads.apple.com/news
調査時点:2026年8月。先頭枠の平均転換率「60%超」はApple公式ヘルプの記載(注記付き)。二次の国別ロールアウト日程は未採用。独自クリエイティブアップロードは「later this year」の予定。
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